再根管治療においては穿通が困難なケースによく遭遇します。
以下はChatGPTの受け売りです。
🦷 再根管治療で穿通が困難な場合の対応(一般的考え方)
1.
まず原因を特定する
穿通困難には複数のパターンがあり、それぞれアプローチが異なります。
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古いガッタパーチャの残存・シーラーの閉塞
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器具破折片の存在
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ステップ形成(ledge)
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根管の石灰化(calcification)
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根尖孔付近の著しい湾曲
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根尖外へ押し出されたGP/セメント
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根尖閉鎖 or 根尖部の形態的複雑性
原因が複合していることが多いので、CBCT 解析による把握がほぼ必須です。
2.
保存的に穿通を試みる一般的手法
※以下は「一般的な選択肢」の説明であり、細かな操作方法や具体的テクニックは医療行為となるため記述しません。
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ガッタパーチャ・シーラー系閉塞の場合
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溶媒(例: クロロホルム系など)で軟化
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超音波チップでの慎重な除去
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小号ステンレスファイルでの探索と glide path 再構築
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ステップ形成(ledge)への対応
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CBCT でステップ位置と方向を確認
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根管解剖に従った再方向づけ
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手用Ni-Ti ファイルよりもステンレス小号ファイルで方向付けを試みる
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超音波でステップ周囲を「整える」こともある
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器具破折片が原因の場合
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超音波・マイクロスコープ下での露出
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把持または bypass を試みる
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位置(根中部・根尖部)とカーブの度合いで成功率が大きく変わる
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重度石灰化が原因の場合
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マイクロスコープ下での慎重な探索
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超音波による石灰化の除去
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CBCT で「本来の根管位置」を正確に把握することが不可欠
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根尖部の強い湾曲による通過困難
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本来の湾曲方向を画像で確認
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小号ステンレスファイルでの慎重な探索
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穿通不能な場合は無理に追わず、根尖 2–3 mm 残して管理する選択肢もある(臨床で用いられる「ショートフィル戦略」※適応症あり)
3.
保存的アプローチで穿通が不可能な場合の選択肢
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外科的歯内療法(根尖切除術)
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根尖部の閉塞や破折ファイルが根尖付近にある場合
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再根管治療の成功率が低いと予測される場合
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意図的再植
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特殊なケースで用いられるが成功率も一定ある
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外科的アプローチが困難な部位(上顎臼歯等)で検討されることがある
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抜歯 → 補綴治療
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保存不可能と判断される場合の最終選択肢
4.
臨床判断のポイント
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「穿通」に固執して根の形態や壁を破壊しないこと
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CBCT とマイクロスコープが成功率に非常に大きく寄与
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無理な穿通は**根穿孔(パーフォレーション)**の重大リスク
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穿通できるかどうかの判断には経験差が大きいため、
難症例は歯内療法専門医への紹介が合理的
まとめ(要点)
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まず原因(閉塞・破折・石灰化・湾曲・ステップ形成)を徹底確認する
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マイクロスコープ、超音波、小号ステンレスファイルを用いた低侵襲の探索
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CBCT を用いた根管解剖の把握がほぼ必須
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穿通に固執し過ぎず、外科的歯内療法を選択するケースも多い
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成功率とリスクのバランスを見て、専門医紹介が適切なことも多い
だそうです。
このケースのように既に根管が大きく削って拡大されており根尖近くまで可視化できている場合は穿通出来ることもありますが、湾曲していて見えない場合に強引に大きく削って何が何でも穿通するということはしていません。それは破壊のように思うのです。そして穿通出来なくても案外治る場合が多いからです。
とはいえ上手く穿通出来れば治癒の確立も高くなるしこうして自慢できるので頑張るのです😅。