根管からの拍動性の出血と排膿

拍動性というのは心臓の鼓動に合わせてドクンドクンとなることを言うのですが、一般的に拍動性の出血はとても危険な状態で一刻を争うような事態です。ケガなどをしてジワッと出血するのは静脈性の出血です。歯科処置は外科処置ですので出血は付き纏うのですが、動脈性の出血に遭遇することは滅多にありません。よほど専門的な訓練を受けている歯科医師でない限りそうなったら即座に救急車を呼ぶことになります。

ところが根尖病変からの排膿や出血は拍動性であることはそれほど珍しくありません。危険でもありません。ところで拍動性であるということは動脈性であることと同義だと思うのですが、どんな機序でこのようなことが起きているのかはよくよく考えると私は解っていないのだということに今更気づきました。病変に動脈が通ってはいないと思うので周辺血管の膨張と収縮を拾っていると考えるのが妥当だと思うのですが、よく解りません。さらに不可解なのはこんなに圧が高まっていたであろうに殆ど症状は無いのです。因みにこのケースにはあまり関係が無いかも知れませんが、痛みなどの臨床症状はグラム陰性菌の感染が多いとされています。

もしここを読んでいてご存知の方がいらっしゃいましたら教えていただければ幸甚です。