デジタル印象・アナログ印象

純粋にジルコニアだけで作られたものをモノリシックジルコニアと言います。丈夫で汚れにくく変色もないのですが、最大の欠点が色が不自然だということでした。しかしどんどん進歩しています。奥歯には充分使えるようになったと思います。

金属が非常に高騰しており被せ物に金属は高額な治療に変わってきました。白い歯だから治療費が高いというのはもう過去の話です。保険診療では、歯に金属を被せる治療をすると赤字になるそうです。なんとかしないとやがて破綻します。

術前。部分的に詰めてあったセラミックが破折しています。

部分的に被せることのメリットは歯を削る量を少なくできることです。そのメリットと完全に被せることのメリットを比べてこのケースでは被せました。技術的には部分的に被せる方が難しいです。

青い丸の中がモノリシックジルコニアクラウンです。

今回は試験的に光学印象も行ってみました。

しかし、とてもこれだけでは最終印象にはなり得ませんでした。ところがこの部位だけシリコンのアナログ印象をしておけば、従来のアナログ技工で行っていた「副歯型」や「すげ替え」がデジタルで行えます。そしてどうやらそういったテクニックはデジタルの方が正確なようです。
アナログとデジタルのハイブリッドで双方の欠点を補い合うというのが良さそうかなというのが現時点での感触です。セレックでの経験も活きています。

X-Guide

GPSで患者さんの位置とドリルポジションを把握してガイドするというシステムです。外科的歯内療法でも導入されています。メディカルではプロジェクションマッピングでオペをするということも行われているそうです。

ガラパゴス化した日本の歯科医療にもシンギュラリティーは訪れるのでしょうか? 

歯科治療の見える化

デジカメで撮影
デジカメにマクロレンズを付けて撮影
マイクロスコープの弱拡大
Toriosの3D画像
モニタ

治療前も治療計画も治療過程もできうる限りを映像で説明してきました。まだ試用段階ですが今後はこれに3Dスキャナも活用することになります。

右下の6番を形成して仮歯を入れたところをスキャンしてみました。最終的に被せるものの機能と形態を作っていく仮歯をプロビジョナルレストレーションというのですが、これをコピーして同じ形を削り出せば、正にそうなります。これは少し大きかったので修正が必要です。