抜歯になってしまいました

外れちゃったものを着けてはもらったけどカクカクするし臭うのでなんとかしたい。というご希望です。むし歯が見えています。

X線像。プラスチックのクラウンを外すとコアを取り巻くむし歯が広がっていることが読像できます。歯根は先の方で肥大しています。

クラウンを外して歯根の状態を確認してから治療方針を決定することにしましたが、歯根の挺出を行って保存の可能性もあることをお話ししておきました。

除去後。

コアは接着しておらず挟まっていただけで簡単に外れました。カクカクしていたのはこの所為です。そして歯はボロボロになっています。

染色すると根管の奥の方までダメになっていることが解ります。ここで抜歯を提案しました。度々書いていますが抜歯には抜歯するに足る根拠が必要でそれをできる限り写真などを使って説明し納得していただくことが大切だと思っています。ちゃんと納得の上諦めていただく。引導を渡すとも言いますね😎

歯根の肥大があるため抜歯は苦労しました。歯根を割らないと抜けません。抜歯窩にはアテロコラーゲンを入れて縫合しました。抜いた両隣の歯が既に神経を抜いた状態ですし手前の歯は再治療をご希望ですのでこのケースはインプラントではなくブリッジで治すことを提案しました。

フルマウスリコンストラクション

ホームページに掲載していた古いケースです。書き換えのためこちらに移行します。

全顎に渡るむし歯とそれに伴う咬合崩壊。

診断用ワックスアップ。

週2回、1回につき1時間~3時間のアポイントで根管治療と歯周治療を行い咬合を再構成していきました。この写真は上顎前歯部の歯冠長延長術。

印象。ここに辿り着くまでが長い道のりでした。百数十時間を費やしています。

セット時。

外科的廷出と同時に外科的歯内療法(意図的再植術)

このケースです。

歯内療法後に外科的廷出を行ったのですが、抜歯した際に根尖孔外にバイオフィルムが確認できたので、併せて歯根端切除を行いました。根管治療だけでは治癒しなかったかも知れないケースです。

術前

根管治療後をした後の外科処置後

最初から外科処置をすれば良いと思うかも知れませんが、結果的に外科になったとしても通常の根管治療を先行させる必要があります。根管内が汚れたままで根尖だけ封鎖するのは長期的な予後にはマイナスの影響があるとされているからです。