セレックをグレーズ

セレックでセラミックブロックを削り出したところ。ブロックはIvoclar VivadentのIPS Empress CAD。リューサイト系ガラスセラミックスです。

 

グレーズとかステインとかアドオンのマテリアル。

 

ポーセレンファーネスという機械で真空下で焼成します。ハイブリッドセラミックという名のプラスチックではこんなことはできません。

 

グレーズ終了。陶芸でお茶碗に透明な釉薬(うわぐすり)を流すようなものです。

 

何度か書いていますが、歯肉圧排して印象して模型にしてからトリミングしてスキャンしています。上の写真のように分割模型にしなくてもトリミングが可能ですが、明瞭ににマージンラインを印象しておく必要があります。口腔内を直接スキャンすることは(私のセレックシステムが古いからかも知れません)ありません。この模型材はセレックスキャナ専用の石膏です。模型に青い染みがあるのはブルーシリコンで適合のチェックをしたからです。模型が無いとこの作業ができません。適合を患歯に入れてみるまで知りようが無いのです。古い奴だとお思いでしょうが(人生劇場より(笑))、私はそれを味見をせずに料理を作るようなものだと思うのです。以上、全ての工程を私がやっています。

現行の機種は知りませんが、セレックは簡単に使いこなせる機械じゃありません。


ブロックの残骸

 

 

 

 

下顎7番樋状根のリトリートメント

下顎7番樋状根のリトリートメント。一年ほど通院治療しているのに治らないということで転院来院されました。


CT像

髄床底付近に小さなパーフォレーションがありました。根管内は大量に切削されており、根尖のガッタパーチャとシーラーを除去すると、根尖孔は大きく破壊されていました。いわゆるコンプロマイズド症例です。

二回目の治療で根管充填。こういう場合は根尖で出血させてMTAで根管充填するのが効果的だというのが最近の知見です。

MTAは精製水ではなく、リン酸緩衝生理食塩水で練和します。リン酸がハイドロキシアパタイトの生成に有利に作用するそうです。

私が削ったわけではありませんが、これだけ大きく削ってあると操作性が極悪のMTAでの根管充填も嘘のようにやりやすいです。勿論過剰な切削は破折の危険性を高めます。あくまでも既に削ってあった根管です。

 

根管充填後のレントゲン。カットしてしまいました。

後は経過を診ていきます。何かトラブルが出れば次にやるのは外科的根管治療です。この歯の場合は意図的再植術の適応となります。一度抜いて悪いところを切除して元に戻すという治療法です。

Pro Root WMTAで根管充填して一週間後。触った感じではなんとなくですが、精製水で練った時より良く硬化しているような気がしました。レジンでコアを作って非外科的根管治療の終了です。

 

 

 

 

 

 

保険で奥歯に白い歯

細かい制約はあるようですが、従来は小臼歯までだった白い歯が大臼歯まで適応が広がるそうです(いつからかは不明)。もし保険で奥歯に白い歯を希望する場合は歯科医院の予約をとる際に、それが可能かどうかを確認して下さい。全ての保健医療機関で対応が可能なわけではありません。

当院では保険で臼歯に白い歯を入れることは行っていません。全て保険外の自由診療になります。ご了承下さい。

詳しいことは下記のブログエントリーをご覧下さい。

 

保険で白い歯 CAD/CAM冠