歯科健診

私自身が数十年前に卒園した幼稚園から依頼があって歯科健診に行ってきました。私が通っていた頃(といってもほぼ不登校(^^;))はお寺の中に園舎があって園庭は境内そのままだったのですが、現在はとても綺麗で立派なものになっていました。
当院の周辺は限界集落化の波がジワジワと押し寄せてきており以前は小中6校の校医をしていましたがすべて統合されて担当していた所は廃校になりました。今正式に担当しているのは保育所だけです。

歯科健診にはルーペとライトは必須だと思います。特にライトは重要で良くあるスタンド式のライトの灯りでは暗闇の中に落ちた黒ごまの粒を探すようなものです。上の写真でお子さんの口の辺りがとても明るいのがわかると思います。視軸と光軸が重なるのが理想です。
それでも見落としはきっとあって自分でやっておいてこんなことを書くのも何ですが、100%信用できるようなものではありません。集団健診には限界はあるのです。

同じようなことを以前も書いていました。

段階的にむし歯を除去して神経を残す ステップワイズエキスカベーション

ステップワイズエキスカベーション (Stepwise Excavation) とは、虫歯治療の一種で、虫歯の除去を段階的に行う方法です。一度にすべての虫歯を削るのではなく、神経に近い部分の虫歯の一部を残り、薬剤で蓋をして硬化を促します。その後、再び虫歯を取り除くことで、神経へのダメージを最小限に抑え、神経を残す確率を高める方法です。

奥歯のセラミッククラウンとセラミックインレイの間に取り残されたセメント

修復物を歯に装着する際にはセメントと呼ばれる接着剤を使います。様々な種類のセメントがあるのですがセラミック系の修復物にはレジンセメントというものがよく使われます。これは優れた物性を持つのですが余剰部分を除去するのが非常に難しいのです。ですのでよく取り残されています。取り残しに気づかなかったのか取れなくて諦めたのかが知る由もありませんが・・・。
このケースでは結局はファイバーコアの除去用の超音波スケーラーダイヤモンドチップを使いました。闇雲に使うと歯を削ってしまうので細心の注意が必要です。とっても苦労して取り切りました。除去できる技術が無いなら使わないでほしい。