昨日まで何ともなかったのに突然大きなむし歯ができたという謎に答える。

むし歯はある日突然できるわけではありません。ところがある日突然穴が開いたと感じることがあります。
歯と歯の間(隣接面)にできたむし歯は上から穴が開くのではなく、横から侵攻するので気がつかないのです。で、ある日天井が落ちるように咬む面が崩れ落ちて自覚できる穴になるわけです。そうなるまで自覚症状はないことが殆どで、したがってそうなってしまう前にむし歯を発見するのは歯科医に依ることになります。

ではどうやってこのむし歯を見つけるのか。レントゲンは有用ですが全てが写るわけではありません。擬陽性は出づらいのですが偽陰性はあります。下のパノラマレントゲンという全体を撮影するレントゲンは当てになりません。デンタルレントゲンという小さな範囲の特殊な撮影方法が推奨されています。

パノラマレントゲン よく見えません

私はマイクロラックス2というピンポイントの強力なライトを歯の側面から当てて、ルーペやマイクロスコープで観察するということをします。透照診といいます。

しかしさらにそこから治療に介入すべきかどうかという問題もあって「う〜む」と考え込んでしまうことも多いのです。う蝕治療ガイドライン
このケースは立派なむし歯の確信がありましたから迷わず介入です。

動画をご覧下さい。青のむし歯の染め出しは5回以上は繰り返しています。

当院は予防を中心においた歯科医院ではなくあくまでも治療をメインにした医院ですので、長期にコントロール下に患者さんを置くということが無くそこは弱点かも知れません。巷間に溢れるなんちゃって予防ではなくちゃんとした予防の話です。

上顎正中離開

ホームページに掲載していた10年以上前のかなり古いケースです。書き換えのためこちらに移行します。

上唇小帯の付着異常による、正中離開。小帯切除術を行い数週間後に印象しました。

ワックスアップ

シリコンインデックス

歯はいっさい削っていません。充填の際の歯間乳頭のコントロールが、このテクニックの重要なコツです。小帯切除の時点で、充填後の形態を想像しておくことも重要です。

フルマウスリコンストラクション

ホームページに掲載していた古いケースです。書き換えのためこちらに移行します。

全顎に渡るむし歯とそれに伴う咬合崩壊。

診断用ワックスアップ。

週2回、1回につき1時間~3時間のアポイントで根管治療と歯周治療を行い咬合を再構成していきました。この写真は上顎前歯部の歯冠長延長術。

印象。ここに辿り着くまでが長い道のりでした。百数十時間を費やしています。

セット時。