マネキンを使った歯根端切除術の練習

プラクティス。訓練ですね。

根管治療のトレーニングでいちばん行われているのは抜いた歯で練習することでしょう。ですが抜いた歯を使う場合、手に持てばありとあらゆる方向からいじれますから実際の治療より何倍も簡単なのです。

そこでこういったものに模型を取り付けて練習します。マネキンです。もちろん根管治療以外の練習にも使えます。そして重要なのはアシスタントの練習と連携の確認が行えることです。部位によっては術者とアシスタントの位置が逆になることもあるのです。

抜いた歯を埋め込んだ模型

このマネキンは普通に売られているものなので特に珍しくも無いのですが、ポイントはカメラ用の丈夫な三脚にセットしているところです。学生の実習で使われることを想定しているからでしょうが、歯科医院内ではなかなかこれを取り付ける場所がありません。まして当院ではマイクロスコープの下に置かないとまるで意味が無いのです。本当はもっと取り付けに適した雲台があると思うのですが、これでもまあまあ大丈夫です。高さも角度も自由自在なので我ながら良いことを考えたものだと思っています。




名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。

小さな虫歯のダイレクトボンディング

小さな虫歯なのですが実質欠損(穴)があったので治療に介入しました。セパレーターという歯と歯の間を広げる道具を使って最小限の切削で済ませています。ダイレクトボンディングが治療の選択肢にないと、隣の歯のようにインレーになってしまいます。虫歯の大きさの何十倍も大きく削る必要があります。

下の写真は治療後です。



下顎6番感染根管治療

歯内療法の目的は根尖病変の予防と治療です。根尖病変の犯人は細菌なので感染させない、感染していたらできるだけ綺麗にするという解りやすい治療です。ところが綺麗にするのはとても大変なのです。保健治療では全くペイしません。というより大赤字になります。この動画の治療は保険だと診療報酬は460円です。3割負担だと支払いは150円です。消耗品代にもなりません。

歯内療法専門医院(基本的には歯内療法しか行わない歯科医院)が殆ど全て自由診療専門なのはこのためです。