とっても苦労したダイレクトボンディング

口が大きく開かなくて頬が硬い(無意識に力が入る)方の治療は苦労します。なにしろ歯科治療は道具が入ってナンボなのです。とくにマイクロスコープを使用する場合は見えないと意味が無いので尚更大変です。
マイクロスコープを使用した治療動画がYouTubeにも多く上がっていますがちゃんと使えている先生のものは必ずターゲットが映っています。切削に関して言えば削っているポイントが映っています。そこを見る為にマイクロスコープを使っているわけですから当たり前なんですが案外そうでもなかったりします。それでは意味がありません。私のこの動画でも1分20秒の辺りに出てきます。

結局このケースではマイクロスコープだけでは無理でルーペも使用しました。ルーペの方が自由度が高いので見えるんです。ですが最大の欠点は映像として残せないことです。患者さんに治療の説明をするには動画は最強の武器なのです。

アルミナサンドブラストしてレジンコアして仮歯だよ

ChatGPTからの引用なのですがどうなんですかね? 味も素っ気も無い文章でしかもどこに行っても同じような事を読まされます。まあでも便利なので使ってしまいますね。タイトルだけ「だよ」を付けてみたら血が通ったみたいです。

アルミナサンドブラストは、レジンコアの表面に微細な粗面性を与えることで、以下のような接着促進効果があります。

1. 機械的保持力の向上 表面を粗くすることで、接着剤やレジンセメントが物理的に食い込む余地が増え、接着力が高まります。

2. 表面汚染の除去 サンドブラストにより、油分や不純物、表面の酸化膜などが除去され、接着面が清浄になります。

3. 接着面積の増加 微細な凹凸によって実質的な表面積が増加し、接着強度が向上します。

レジンで築造したあとは簡単に形成して仮歯を入れておきました。次回にちゃんとした形成を行い印象します。頬側は歯の根元に楔状に欠損があったのでそこまでカバーするのですが、その部分を削る際には歯肉圧排という操作が必要です。今回はそこまではやっていないので簡単に、つまり仮形成ということになります。

サイナストラクト

根の先に膿が溜まって骨が溶けて歯肉を破って膿が出ている部位をサイナストラクトといいます。古い言い方だとフィステルです。 そこまで病気が進行すると痛みなどはあまり出なくなりますが、自然治癒することはありません。