いくら丁寧にブラッシングしていても飴を舐め続けていたりジュースやスポーツドリンクを頻繁に飲んだりしているとむし歯になります。とくに歯の根元に帯のようなむし歯ができます。これは前回ブログに書いたNCCLとは全く違います。
NCCL(非う蝕性歯頸部歯質欠損)
むし歯じゃないのに歯の根元が凹んでくる。非う蝕性歯頸部歯質欠損といいます。かっこよく言うとNCCL(Non-carious cervical lesions)です。
むし歯はちゃんと治療すればその部分から再発はしません。しかしNCCLは治療(充填や補綴)によって原因を除去できるわけではないのでまた再発してきます。
原因については諸説あるのです。アブフラクションという咬合に起因するという説が私が歯科医師になった頃に出てきてそれまであったブラッシングに依る摩耗説が隅に追いやられました。その辺の変遷も記述されていてこの書籍はとても興味深く読むことができました。
このケース。充填して5年経過しています。
赤い線で囲んだ部分が充填したレジン。青い部分がNCCLです。
再充填しました。 対症療法ですね。この時点では私自身も確固たる根拠を持って原因を説明できていなかったので、改めて患者さんにお伝えすることにします。
真横からむし歯を削る
隣の歯を削ったスペースを利用すれば最小限の切削でむし歯の治療が可能です。