ブラックトライアングル

この症例の約4ヶ月後です。
ブラックトライアングルはやはり閉鎖してきています。


セット時


4ヶ月経過

保険の効かない治療を材質の違いと勘違いしている患者さんは多いのですが、それは誤りです。保険診療と同じ方法で材質だけ違っても、良心的な歯科医の保険診療には及びません。しかしセラミックの生体親和性は保険診療のマテリアルには不可能な歯肉の反応を具現化します。ですから材質も重要なのです。

さて、このような軟組織のマネージメントはこの本で学べます。著者(なめたよしのりと読みます)はもう40年のお付き合いがある同じ釜の飯を食った愛する先輩です。

エキストリュージョン

外科的廷出ではなく、矯正力で歯を引き上げる方法もあります。
エキストリュージョンといいます。
部位と引き上げる長さによって両方を使い分けています。

若い頃、二年ほど東京に通って矯正を学びましたが、今は矯正はすべて専門医に紹介しています。餅は餅屋です。エキストリュージョンも矯正といえば矯正なのですが、歯並びを治療するのではなく、歯を保存するためのものなので守備範囲です。

フルジルコニアクラウン(モノリシックジルコニア)

ちょっと古い画像ですが、フルジルコニアクラウン(モノリシックジルコニア)です。透明感などの点でまだまだ審美的だとは言えません。

これはブリッジですが、二層になっているのが解ると思います。中身はジルコニアでその上にセラミックを焼成しています。これは審美的に優れた方法です。

ではフルジルコニアの出番はどんな時かというと、従来のセラミックでは破折の危険が高い場合です。いちばん上の写真は5年ほど前のものですが、最近はマルチレイヤーというマテリアルがあって、幾分改善されました。

大臼歯ならそれ程シビアな色調は要求されないことが多いですから、患者さんの了承が得られれば適応可能です。