パーフォレーションリペア(その3)

このケースの続きです。

MTAで根管充填。
気泡が何カ所か入ってしまいました。硬化前ならやり直すのは難しくないのですが、こういった気泡は(無い方がベターでしょうが)問題になることはないのでこれで根管充填まで終了です。

 

 

大きなパーフォレーションがあってサイナストラクトもあり痛みがずっと続いているとなると抜歯を宣告されることが多いと思いますが、現在の歯内療法ではどれも抜歯の基準ではありません。しかしこの治療は保険では認められていません。

 

 

サイナストラクトも消失して違和感も消えています。歯内療法の治療費は15万円程度です。

 

上顎7番MB2(近親頰側第二根管)

上顎大臼歯は三根管だと考えて治療に介入する歯科医師が多いと思いますが、感覚的に言って五割に近親頰側第二根管があります。つまり四根管です。このケースでも神経を抜いてからずっと痛みが続くということでしたが、案の定未処置の根管がありました。

痛みが続くのには原因があります。原因を見つけることができなければ治りません。その原因を除去することができれば、殆どのケースで少なくとも不快症状は消えます。

パーフォレーションリペア(その2)

この症例の続きです。

MTAが硬化してパーフォレーション部位を閉鎖していますから、ここからは通常の感染根管治療になります。近心根は根管がMTAで詰まってしまわないように栓として入れてあったガッタパーチャポイントを除去し拡大洗浄。遠心根は根充してあったガッタパーチャを除去しました。遠心根管もそもそもこんなに太いはずはないのです。

全ての根管の処置が終わったので次回は根管充填です。