セミナー

日曜は東京タワーの近くでセミナーでした。
ハンズオン(実習)も付いていましたが、安価(といってもそれなりの値段です)なセミナーのハンズオンはオマケのようなものです。

写真はガッタコアピンクでの根管充填。確かに簡単でした。術式がシンプルなのは良いことです。

午前中で実習は終えて、午後からはインプラントとエンドで歯を保存した場合の予後の比較の講義でした。私にとってはこちらがメインです。

これから秋までセミナーの受講が続きます。好奇心を持ち続けることが臨床を楽しくするためのビタミンです。

 

下顎5番の扁平根管

下顎5番歯髄壊死。根管口を明示したところ
2根管が疑われます。

 

舌側の怪しい所にファイルを入れてみますが進みません。

 

扁平な形をした冠部歯髄(歯根に入る手前の上の方の歯髄)でした。
こういった形態の歯髄を完全に取り除くのは盲目的なリーマーやファイル操作だけでは無理なのです。そして根管洗浄はとても重要です。20分ほど洗浄に時間をかけました。

 

上顎6番近心頬側根管のフィンの観察

時間が空いた時に抜去歯でトレーニングをするようにしています。
これは上顎6番。近心頬側第2根管らしきものがあるので、穿通を試みますが数ミリしか挿入できません。
外部から根の形態を見ると扁平で1根管のようには思えません。

動画です。

分離した頬側第2根管があればまだ治療可能ですが、このような根管だとかなり難易度は高くなります。根尖病変がある場合は外科的歯内療法が必要になる可能性は高いと思われますが、根形態が頬舌側に幅広いためにその難易度も高くなります。こういう歯は最初の治療で感染させないことが最も重要です。感染のないところに病変はできないからです。