総義歯(その5)

咬合器に模型が付着されました。上下の位置関係は精密印象の際の仮のかみ合わせですから、この後、精密な咬み合わせを採り直します。そのために行うのがゴシックアーチトレーシングです。ゴシックアーチトレーサーを模型に付けるには咬合器上で行う必要があるため、仮の咬み合わせが必要だったわけです。

下顎にはこのようなピンがあります。このピンは長さが可変です。それによって咬み合わせの高さを調節範囲内で変えることができます。

上顎にはこのような板を付けます。

これを口の中に入れて咬んでもらいます。中心一点しか接触しないというのがミソです。そしてその位置をシリコンで記録します。

この咬み合わせを今まで使っていた「仮の咬み合わせ」と入れ替えます。具体的には下顎の模型を咬合器から外して付け直します。ここまでが私の技工です。この後咬合器は技工所に引き渡されます。

総義歯(その4)

総義歯(その3)

総義歯(その2)

総義歯(その1)

 

 

上顎7番MB2(近親頰側第二根管)

上顎大臼歯は三根管だと考えて治療に介入する歯科医師が多いと思いますが、感覚的に言って五割に近親頰側第二根管があります。つまり四根管です。このケースでも神経を抜いてからずっと痛みが続くということでしたが、案の定未処置の根管がありました。

痛みが続くのには原因があります。原因を見つけることができなければ治りません。その原因を除去することができれば、殆どのケースで少なくとも不快症状は消えます。

パーフォレーションリペア(その2)

この症例の続きです。

MTAが硬化してパーフォレーション部位を閉鎖していますから、ここからは通常の感染根管治療になります。近心根は根管がMTAで詰まってしまわないように栓として入れてあったガッタパーチャポイントを除去し拡大洗浄。遠心根は根充してあったガッタパーチャを除去しました。遠心根管もそもそもこんなに太いはずはないのです。

全ての根管の処置が終わったので次回は根管充填です。