メタルインレイ

むし歯があると、こうやって治療すると教わったのが40年前。
ブラックの窩洞条件というのを暗記したものでした。

適切な窩洞形態
充分な保持形態
充分な抵抗形態
必要な便宜形態
正しい窩縁形態

接着という概念がなかった時代には仕方がなかったのかもしれませんが、マテリアルは進化しているのです。

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下の赤い線で囲まれた歯は上の写真と同じように治療されていたのですが、外れてしまったのでレジンで治療し直しました。
当院ではメタルインレイの治療はよほど歯冠崩壊が進んでいない限り殆どしません。
メタルインレイは、小さなむし歯でも同じように大きく削らないと成立しません。インレイの形がどれも同じようなのはそのせいです。同じような形のむし歯を治療したわけではないのです。

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ジルコニアクラウン

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最近のジルコニアは単体でも以前よりはずいぶん自然感が出てきました。
向かって右に写っているのは、舌側ですが、かなり透明感もあります。

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セットしたところです。裏側は見えないので「見えない進歩」です。表側にはポーセレンを盛っています。
以前試した時には、あまりに酷かったので敬遠していましたが、臼歯にならジルコニア単体で使えるかも知れません。
ダイレクトボンディングでも、臼歯にはデンチン色に濃いのを使い、その上に透明感のあるエナメル色をのせるのですが、ほぼ一色しか使いません。それで充分です(私感です)。
一方、前歯では透明感を殺す材料を使ってグレーに見えないようにするなど、何色も重ねる必要がある場合もあります(自己満足です)。