ネクストビジョンはマイクロスコープの夢を見るか

歯科医師向けのブログですのでそれ以外の方はスルーしてください。

ヨシダのネクストビジョンの販売が好調らしいです。私も一度メーカーにデモ機をわざわざ当院まで持ってきてもらって、短い時間でしたが試用してみたことがあります。
たまたま今日届いたヨシダの販促誌のデンタルプロダクトニュースが特集していたので、マイクロかネクストビジョンかと迷っている歯科医師の0.5ミリくらいの参考になればと思い書いてみます。

画像を見せて治療の説明をするにはとても便利な機材だと思います。やろうと思えばいろいろな方法はありますがたとえばデジタルカメラで撮影してモニタに出力するよりずっと手軽にできると思います。

一方、マイクロスコープでできることがネクストビジョンですべてカバーできるかと言えばそれは難しいと思います。顕微鏡を覗きながら拡大下で治療するという最も重要な機能が大きく劣っています。モニターの像がブレるのです。デンタルプロダクトニュースに載っている写真に出てくる歯科医師も多くが拡大鏡をかけていますから、拡大下でモニターの画像を見ながら治療をしてはいないと思われます。

実際にはマイクロスコープの接眼レンズ越しの像もブレているはずなんですが、人間の目はそれを補正してくれます。脳が手ブレ補正をしてくれます。ところがモニターに出力された映像がブレるのは補正できません。おそらくですがモニタの枠の外側の景色はブレないのに映像だけがブレるからだと思います。いや、想像ですよ。理論的な裏付けは取っていないです。

たぶんネクストビジョンの次の進化版、ネクストビジョン・ネクスト(^^;)には手ぶれ補正が搭載されてくると予言しておきます。日本の優秀なカメラメーカーが参入してくればすごい製品ができると思うんですがマーケットが小さすぎるのかもしれません。

というわけで私は買いませんが使用方法を選べばとても有用な機材だと思います。と、やや上から目線気味ながら0.1ミリも参考にならない結論で終わります。

 

咬合器

咬合器を新調しました。

半調節性咬合器と言って顎の関節の動きを再現できる機構を備えているのですが、(私が下手なだけなのかもしれませんが)その計測の再現性が(くどいようですが私が下手なだけなのかもしれませんが)低いので私はあまり信頼していません。ですのでその調節機構は平均的な数値に合わせています。

そんな使用方法ですので安価なモデルを選んだのですが、私が持っている骨董品のような咬合器に比べると特にフェイスボウトランスファーはとてもやりやすくなっていました。機械としての美しさとかずっと触っていたくなるような手触りとかは全くありませんが、なんとキャリブレーション済みです。キャリブレーションというのは同じ咬合器なら互換性があるということですが検証してみるまでなんだか信用できません。とはいえその機会は無さそうですし、キャリブレーションされていなくても、この咬合器上だけで作業をする分には全く何の問題もありません。

マイクロスコープの動画記録を4Kにするのだ

治療とは関係のない話ですので変な人以外はスルーしてください。

私が動画記録を始めたのは十数年前でYouTubeに初めてUpしたのが2010/08/08でした。そこから何度もシステムを自分なりに組み上げてきました。それなりの満足は得られるようになってはいたのですが、時代は4Kです(笑)。

最近のデジタルカメラは動画撮影をメインにしているとも思えるほどでこれを使うことにします。当院での口腔写真撮影はニコンの一眼レフで行っているのですが、最近のソニーの勢いに押され初のミラーレスです。問題はレンズマウントでソニーのミラーレスはEマウントという規格です。一方当院の顕微鏡のマウントはCなのです。マウントが違うということが何を意味するかというと物理的に接続不可能ということです。当然ツァイスにもEマウント対応のパーツはあるのですが高価なのです。そして今使っているCマウントもとても高価だったのです。なのでできれば買いたくないし廃棄もしたくないのです。

というわけで買ったのは数千円のマウントアダプター。CマウントにEマウントを無理矢理付けられるようにするネジのようなものです。こんなのです。

 

ただのネジ割には高いとも言えます(^^;)。ただのネジなので一切の電気的な連結はないので絞りもフォーカスも全くレンズと連動しないのですが、そもそもレンズが顕微鏡なので関係ありません。ただし凄くケラレます。鍵穴から覗いているような像になります。ですが厳密には画質が落ちるのですがデジタルズームでそこはクリアします。理想はもちろんツァイス専用のEマウントです。

購入したカメラはα6400です。これだけでも良いのですが録画機能のついた外部モニタで高品質なコーデックで録画してみようと余計なことを考えました。記録はSSDに直接保存します。SDカードに録画するとパソコンに読み込ませるのに結構時間が掛かるのですがSSDならそのままパソコンに繋げばデータを移動せずに編集することも可能です。

まだ設定は絞り込んでいないのですが実験ではYouTubeに4Kでアップできました。でも記録データのサイズがとてつもないのでストレージがアップアップです(汗)。2時間録画で500ギガ消費とかのレベルです。

はい、無駄で無意味なんじゃないかと思いますよ、ええ。