根尖の病変

術前

1年後。病変は消えているように見えます。

この度奥の歯の治療のためにCTを撮影しましたが病変は確認できませんでした。

歯根破折のある7番の6年経過(抜歯になります)

このケースです。

最近になって急に調子が悪くなったとのことで来院されました。アブセス(膿が溜まって膨らんでいる状態)ができていました。レントゲン撮影。

保存不能です。6年以上は機能したので患者さんは納得していましたがどうなんでしょう? 正解は何だったのかは私にも解りません。

破折ファイル除去3年後

このケース以降、除去しようとして取れなかった破折ファイルはありません。そういった意味では私にとってはモニュメンタルな症例です。治療以降は臨床症状は出ていなかったのですが、つい最近になって機会があったのでレントゲン撮影してみました。

着手前 病変があります。時々痛くなるとのことでした。

映像記録システムが古かった頃の動画なので綺麗ではありませんが、除去の様子です。ループを使用しています。


根管充填後

3年後 病変は消えていません。この頃はまだMTAでの根管充填は行っていませんでした。根管洗浄も今のようにしつこくは行っていなかったと思います。

破折ファイルの除去はそれ自体が目的なのでは無く、病変の治療が目的ですからこれは(問題なく機能はしていますが)成功とは言えません。歯内療法は100%の成功を約束できる治療ではありませんし、ましてこのようなケースでは着手する歯科医師ですらほんの少数だと思いますが、素直に飾り気無く真情を吐露すれば・・・悔しい?