エンドペリオ病変

歯周病は進行すると歯を支える骨が溶けていく病気です。歯周病が原因で下のような状態になっていた場合は骨の再生はかなりシビアになると思います。しかしこれはエンドペリオ病変です。骨の吸収の原因は根管にあります。根管が原因の骨吸収なら骨は再生します。

通常の根管治療をスタートしました。近心根を穿通させると出血と排膿がありました。しかしそれは根尖孔からの排膿ではありませんでした。どうやら歯根の外部吸収がありそこが根管と繋がっているようです。その先の根管は穿通はできませんでした。MTAで根管充填して経過を診ることにします。病変が治癒すれば良いのですが、治らなければ歯内療法外科に移行することになります。

上顎第一大臼歯の再根管治療

上が術前のCT。下が根充後。CTは反対に写ります。

上顎第一大臼歯の根尖病変は近心根に好発します。2根あったり1根でも根管の形態が複雑だからだと思います。私が行う歯内療法は、なにも特別なものではありません。基本通りのベーシックな方法に則っているスタンダードな手法です。ある程度のレベルの歯科医師なら誰でもできる程度の治療なのですが(謙遜(^^;))、これを保険診療で行って採算が取れる歯科医師はたぶんいないと思います。

フレアアップ

痛くなかったのに根の治療をしたら激痛が・・・

これをフレアアップと言います。ここ10年かそれ以上出ていなかったのですが久しぶりに出てしまいました。前回アップしたMB2のあった歯なのですがメタルコアを除去してある程度の所までの治療はしたもののまだ根管の入り口から2/3程度までしか触っていないので、フレアアップするなんて思いもしませんでした。

統計を取っているわけではないので数字に意味は無いのですが、感覚的には当院での発生率は0.1%も無いと思います。しかし例え確率1000分の1でもそうなってしまったご本人には100%の事なのです。

フレアアップが起きたからといってその歯の予後に悪影響が出ることは無いとされていますからその点では心配は要らないのです。しかしどんなに注意しても起きる不可抗力のような側面もあるのですが、起こしたくないことではあります。