セミナー

昨日は秋葉原で清水藤太先生のエンドのセミナーでした。半日の講習でしたが臨床的で中身の濃い講演でした。当日に限り機材を成約すると、ビックリ価格で、しかも無料の清水先生のハンズオンが付いてくるというディーラーの策略に、まんまと嵌まってしまいました(汗)。

ハンズオンは平日の夜、東京で行われます。講習は2時間なんですが移動に半日潰して帰宅は夜中という、田舎暮らしには嬉しいスケジュールです(涙)。もっとも講師はLAから飛んでくるのですから文句を言ったら罰が当たります。

抜髄

下顎6番の近心根です。根管口を拡大して根尖まで器具は到達しています。何か見えます。

赤い線で囲まれた部分です。歯髄です。神経を抜くことを「抜髄(ばつずい)」といいますが、綺麗にスポッと抜けてくるようなことはありません。顕微鏡で観察すると根の中には取り残しが見つかります。

特殊な器具で偶々綺麗に一塊で取れた、取り切れていなかった歯髄組織です。

見える範囲では綺麗になりました。

顕微鏡を使っても見えない部分は当然あります。でも見えない部分が少なくなるのは確かです。治療時間が長くなるのはその所為でもあります。

 

フェネストレーションを歯根端切除術で対処した症例のその後

このケースのオペ後約40日後です。

残念ながら不快症状を消し去ることはできていません。症状の改善はあるそうです。最初から保存は無理で治療に着手しないという選択をしたことはありますが、着手して不快症状を消せなかった最初のケースとなってしまいそうです。

「医療に完全は無いです」と私自身良く言うのですが、いざ当事者になると、とたんに説得力を失うように思えてしまいます。冷静で理解力のある患者さんの「当面はこの状態とつきあってみます」という言葉に助けられています。とにかく誠実にずっとフォローしていきます。