頑張れ日本!

今年の1月頃に発表されていましたが、CanonのCAMが来春にも発売になるようです。
ついに日本を代表する企業の進出です。

顕微鏡下の手術も次の世界はもうすぐです。
すでに海外ではMoraVisionという装置が臨床応用されていますが、こちらはソニー・オリンパス共同開発の4K 3Dビデオ技術を搭載した手術用顕微鏡システムORBEYE(オーブアイ)です。

 

 

 

画像処理をしているのですから、当然次にくるのは3Dスキャンでしょう。更にCT画像と連携してモニタ上でオペをガイドするなんていうことも行われるようになるでしょう。軟組織はハードルが高そうですが、硬組織の処置のAI化はそう遠くない将来には実現すると思います。

頑張れ日本!

 

 

 

前歯のメタルボンドブリッジ

抜歯の後、歯肉の安定を待って・・・

麻酔をして・・・

ファイバーコアを1本立てて、圧排して概形成して・・・

欠損部の歯肉を電気メスで軽く切除して・・・

その凹みに仮歯を当てて・・・

ここまで約100分。この日の治療はここまで。

次のアポイント。

マイクロスコープの使用は治療時間の四分の一程度で、それ以外は4倍程度のルーペを使用しています。前回歯肉を切除した部位は良い形になっています。紫色の糸が圧排糸。この下に細い糸がもう一本入っています。

シリコン印象材で精密印象。

色合わせ。

この後噛み合わせを採って仮歯を修正して、参考用に仮歯の型を採って、エステティックマウントの作業をして90分。

以下は専門的なお話し
咬合高径を変化させないので、フェイスボウは理論的には必要ありません。大学卒業後の補綴の医局員時代に学んだ古い知識ですが、これは変わりようがないメカニカルな咬合(器)論です(たぶん)。下顎運動経路もアナログで計測する場合にはフェイスボウは必須ではありません。

カスタマイズドインサイザルガイドテーブル。

元、咬合ヲタクの私です。Peter Dawson L.D. Pankeyリスペクトです。

MTA

左上が元祖ですが特許が切れて色々出てきました。
PRO ROOTが他より優っていることが多いようですが、Endocem のシリンジ入りは魅力です。あの異常に神経質な混水比での練和。そのくせすぐに乾いてボソボソ。いざ充填しようにも全く言うことを聞かない操作性。それがシリンジから出せるとなればこんな便利なことはありません。

因みにJOEにはこんな論文がありました。

ProRoot MTAは、OrthoMTAおよびEndocem MTAよりも生物学的特性に関して優れているようであったが、Endocem MTAは、最短の定着時間を示し、骨芽細胞様細胞で低い細胞傷害性を示した。
Journal of Endodontics, Vol. 40, Issue 10, p1649–1653
Published online: July 19, 2014

特に感染根管の根管充填には、ガッタパーチャはメインステージを離れMTAが取って代わるようになってきているようです。なお、保険診療では根管充填でのMTAの使用は認められていません。