差し歯の根元が露出して黒い

入れたときは綺麗でもだんだん歯肉が下がって根が露出してしまうとこうなってしまいます。私の知る限りではこれを回避する、あるいは改善する方法には、Dr.行田の接合上皮内マージン、Dr.坪田のBTAテクニック、Dr.LoiのB.O.P.T.があります。
で、これはただの自慢ですがDr.行田は大学時代の部活の先輩、Dr.坪田は大学の医局の先輩でした。今でもこちらから一方的に親しくしてもらっています。Dr.Loiは見ず知らずの赤の他人なので(^^;)、日本で公認のコースを受講しました。

上のケースの治療後です。セット当日の写真なのでセメント除去で少し出血させてしまいましたが、その後の経過は良好です。まだ1年くらいですから当たり前ですね、

セラミックインレイは難しい

部分的に詰めたセラミックを長期的に保たせるのは難しいです。咬合面(歯がかみ合う面)に境目があると欠けてしまうことが多いです。どんな治療方法にも利点と欠点があります。保険診療は決められた材料と方法に従って行われるので選択肢は限られるのですが、自由診療にはそれがありませんから十分に説明を受けて納得の上で治療方法を選択しましょう。

動画ではインレーを外した後に隣の歯の変色した部分が現れてきますが、ここは精査の結果治療しないことを選択しました。非活動性のう蝕という判断です。一度も治療したことの無い歯では着手するかどうかは慎重に判断します。

セラミックインレイを外してみると・・・

セラミックインレイと歯の境界(マージンといいます)にギャップがあって、しかも着色しないはずのセラミックが何やら黄ばんでいました。確信は無かったのですが中が怪しいので患者さんと相談の結果、外してやり直すことになりました。

セラミック治療を除去すると接着していないことがよくあります。動画に外す瞬間が映っていますが接着剤の選択ミスなのか接着操作が稚拙だったのかは解りませんが、接着していればこんな外れ方はしません。セラミックを使った歯科治療は保険が効かないというのは確かなのですが、保険が効かない材料を使うと丈夫で長持ちするということはありません。ちゃんとした使い方をすれば例外はあるにせよ保険の材料でも充分な性能があります。

このケースではダイレクトボンディングを選択しました。奥歯の治療ではシビアな色合わせはしていませんし形もそんなに重視していませんがその奥のセラミックインレイに比べればずっと綺麗だと思います。