

上が治療前で下が治療後です。根管充填はMTAです。そこそこ湾曲しているように見えますが、すでに大きく削られていたのでマイクロスコープ下では根尖孔までよく見えていました。
MTAは生体親和性が高いため根尖孔を超えて充填されても問題が無いとされています。むしろそれを推奨する専門医も多いです。
着手から根管充填まで2回の通院でトータルの治療時間は150分程度です。
福島県いわき市にある自由診療専門の歯科医院です。TEL 0246-36-5960
MTAが臨床に導入されるまではパーフォレーションの予後は不良だったのですが、いまやそんなことは無くなりました。ただしその位置が骨縁下、つまり穴の外が骨の場合です。縁上の場合、つまり穴の外が歯肉の場合はMTAは有効ではありません。
このケース。大きなパーフォレーションがきわどい位置にありました。レジンのようなもので埋めてありましたがここはMTAの一択だと思います。ただ保険診療でMTAは使用が認められていません。水酸化カルシウムを貼薬してその日の治療は終えて状況の説明を行いました。水酸化カルシウムの貼薬によってパーフォレーション部位の肉芽が後退し出血も抑えることができるので、次回の治療がしやすくなります。小さなパーフォレーションならばその場で埋めてしまうことも可能です。
日を改めて通常の根管治療を行い根管充填しました。遠心根は石灰化しており穿通出来ませんでしたが予後に影響はないと思われます。痛々しく見えると思いますが治療は全て麻酔下で行いますので痛みはありません。