インレイを除去してみるとむし歯が広がっています。神経を取らないで済むように、小さなスプーンのような道具で慎重に軟化した象牙質を除去していきます。タービンは使いません。
すると神経が露出してしまいました(赤く見えるところ)。まだまだむし歯は残っているので、更に大きく穴が広がります。神経保存は諦めて、抜随することになりました。結果的に抜随に至るわけで、抜随ありきで治療に入る訳ではありません。強い痛みがあった歯で明らかに神経に達する穴を確認できた場合にはそうなりますが、痛みが無い歯では神経を抜くことになることは非常に希です。
抜髄と決まるまでが時間が掛かります。
上の写真から下の写真になるまでは5分程度です。タービンで削れば手用切削器具の100倍のスピードです。
というわけで、抜髄に至るまでの過程が大切だというまとまりのないお話しでした。