ボーンスプレッディングによるインプラント埋入

通常インプラントは骨にドリルで穴を開けて埋入します。ドリルの太さ、長さがインプラントと同一の規格になっており、ピタッとはまるのです。充分な骨量と丈夫な骨があればそれで何の問題も無いのですが、スポンジーな骨だったり骨量が足りない場合はなるべく骨を削りたくないわけです。削った分は無くなってしまうのですから。

そういう場合は上の画像のような器具を使います。ドリルではなくネジのような器具で骨を押し広げて埋入窩を形成します。私は上顎のインプラントではこれをよく使います。埋入方向がドリルより難しく、柔らかい方向に(大抵頰側に)傾いてくるということに気をつけなければなりませんが、良い方法だと思っています。今回も上顎臼歯の歯根破折で抜歯した部位で頰側骨が吸収していたケースに無事埋入することができました。