下顎7番の破折ファイル除去(その2)

このケースの続きです。

ファイルの除去が終わったので通常の根管治療を開始しました。遠心根のコアレジンを除去するとなんとパーフォレーションが現れました。CTを分析するとちゃんと見えているのに破折ファイルしか見ていなかったことになります。まさかファイルを折った上にパーフォレーションまでしているとは思いもせず油断していました。初歩的な診断ミスです。典型的な確証バイアスです。結果、この日の治療時間はかなり長くなってしまって患者さんにはご負担をお掛けしてしまいましたが、なんとかMTAでの根管充填まで終わらせることができました。

動画の最初の部分でレジンコアの残りを除去し、パーフォレーション部位が見えてきます。途中は大幅に端折ってMTAのパーフォレーションリペアと根管充填です。

最近こういったエンドの難症例が続いています。職人の特殊技能のような側面が大いにあるのも歯科治療の特色です(笑)。