直接覆髄

このケースです。

結論から書きますが結局露髄(神経が露出すること)してしまいました。もちろんこうなってしまう可能性は充分説明しています。

最初から抜随していればとっくに治療は終わっているわけですが、ここにきてなお歯髄を温存しようと足掻きます。ダイレクトパルプキャッピング(直接覆髄)です。

露出した歯髄が拡大下で健康そうに見えた上に出血も無かったので、特に薬液処理などはせずに直接BioMTAを厚めに乗せて、その上にセラカルという光硬化型の覆髄剤を乗せて固めて、更にコンポジットレジンを充填しました。痛みは出ませんでした。これで修復が完了ではなくこの後クラウンを被せます。

DICOM Viewer

当院にまだCTが無かった頃は医科の病院に撮影を依頼していました。CTのデータはDICOMという規格のファイルで、それを見るには専用のビューワーが必要です。MacOSに対応したビューワーにはOsiriXという泣く子も黙るソフトがあって、それはなんとフリーのソフトでした。随分お世話になりました。

その後、当院でもCTを導入して、そうなると機種専用のビューワーもあるのでそちらばっかりを使うようになっていました。今ではOsiriXは有料のソフトウエアになったようです。

このたび他院で撮影したDICOMデータを開く必要があったのでビューワーどうしようかとなって、miele-lxivというフリーソフトを見つけました。これがなんと殆どOsiriXそのものでしたよ。という何のオチもないお話でした。

miele-lxivの変なアイコン。

慢性疼痛

このケースです。

根管治療後二ヶ月経過です。完全に違和感が消えて何でも食べられるという所まではいっていないのですが、ご本人曰く「日常生活にそれほど支障は無い」ということですので次のステップに進むことにしました。
もちろんレントゲンで経過は確認しています。

治療に介入したころはかなり憔悴なさっていたのですが、今は笑いながらその頃を振り返ることができるようになって、歯のことばっかり考えているという生活からは脱却できたそうです。
治療時間の半分以上はお話をしていたように思います。痛みは多様な表現を持っていて、根管の中を診ているだけでは解決できないようなこともあるのです。とはいえ、基本的には歯内療法で解決可能なケースが私の守備範囲です。つまり歯が原因の痛みです。

治療後