歯牙破折

歯牙破折を発見するのは日常茶飯事です。拡大鏡を使用するとなおさらです。
歯の治療は歯の上の部分、つまり歯肉から離れているほど容易です。
歯肉の下になってしまうと反対に難易度は上がります。
骨の下になれば更に困難になります。
破折は多くの場合縦方向に起きます。歯肉の下に破折線が延びます。
どこまで折れているのかを確認する有効な手段はありません。


あきらかに破折しています。しかし無症状。
このガイドラインに則った治療をします。

 

 

 

 

根管内破折器具除去(その2)

破折器具除去のハンズオン(実習)を受講してきてこの症例に着手しました。
色々な講習に参加してきましたが、今回のこれがいちばん勉強になりました。
つまり知らないことばかりだったのです。
ハンズオンの課題を早い時間で全てクリアーできて、講師の先生に「今日の受講者ではダントツ」とお褒めの言葉をいただきました。授業で誉められて嬉しいのは40年ぶりくらいです。

除去にあたってCTでの診断は必須です。これによって治療計画を立案します。
位置と長さと角度を計測。



メタルコアを除去して感染歯質を削除。


コンポジットレジンで隔壁。


ラバーダム。


術前。


仮封してレントゲン撮影。ここまで根管の歯質はいっさい削っていません。もう少しで破折片の頭が見えるはずです。ここまでで45分程度です。

続きます。