上顎7番MB2(近親頰側第二根管)

上顎大臼歯は三根管だと考えて治療に介入する歯科医師が多いと思いますが、感覚的に言って五割に近親頰側第二根管があります。つまり四根管です。このケースでも神経を抜いてからずっと痛みが続くということでしたが、案の定未処置の根管がありました。

痛みが続くのには原因があります。原因を見つけることができなければ治りません。その原因を除去することができれば、殆どのケースで少なくとも不快症状は消えます。

パーフォレーションリペア(その2)

この症例の続きです。

MTAが硬化してパーフォレーション部位を閉鎖していますから、ここからは通常の感染根管治療になります。近心根は根管がMTAで詰まってしまわないように栓として入れてあったガッタパーチャポイントを除去し拡大洗浄。遠心根は根充してあったガッタパーチャを除去しました。遠心根管もそもそもこんなに太いはずはないのです。

全ての根管の処置が終わったので次回は根管充填です。

総義歯(その4)

下顎の精密印象です。ブルーのシリコン印象材の下をティッシュコンディショナーという材料で裏打ちしてあります。

凹んでいる所が「染谷のスジ」です。

上顎の印象。このケースではそのままフェイスボウトランスファーをしてしまいます。仮のバイト(噛み合わせの記録)も同時に採ってしまいます。閉口印象だからできることです。

フェイスボウトランスファーというのはこのような作業で、顎の関節と上顎の位置関係を咬合器上に再現するために行われます。

上顎は金属床義歯になる予定ですので、その為にもこんな作業をしておきます。精密印象とフェイスボウトランスファーを一回でやるとこの辺の作業は遥かに面倒になるのですが、患者さんの通院回数を2回少なくすることができます。来院回数を減らすことも患者利益です。

総義歯(その3)

総義歯(その2)

総義歯(その1)