診断が難しかった下顎7番の歯髄壊死(その2)

このケースの続きです。

CTは通常の二次元のレントゲンに比べて優位に病変を発見できるというエビデンスがあります。レントゲンに関しては抑制的すぎるのは寧ろ患者利益を損なう恐れもあると考えます。今後は再治療においてはルーティンとしてCTを撮るということも考えています。下の図は被曝量を示したものです。福島の原発事故の頃はかなり学んだので知識も豊富だったのですが、危険ではないという結論に至ってからは急速に興味を失いほぼ忘れました(笑)。

さて、幸いイスムスに積極的に介入し徹底的な洗浄を行ったところアブセスは消えました。根管治療において顕微鏡の使用が治療成績に優位には関係しないというペーパーがあるのですが、さりとてこのイスムスを治療するのに顕微鏡無しで挑むのは無謀だと私は思います。
MTAで根管充填して根管治療を終えましたが4回の治療回数が必要でした。